高齢犬猫シリーズ1 腎不全と言われたらタンパク尿を確認しましょう。
2020.02.02 病気
高齢になると水をよく飲んだり、おしっこの回数が多くなったり、痩せてきたり、食欲が落ちたりします。
獣医さんに連れて行くと血液検査で、『BUN、CREが高いので腎不全です』と言われます。
ここから皮下点滴の通院、食事療法、サプリメントの投与などが始まるわけです。
食事療法 腎不全用のサプリメントについては、別のブログに記載しますのでそちらをお読みください。
また薬物療法としてセミントラを飲ませていらっしゃる方も多いと思います。
セミントラの効能書には慢性腎不全における尿たんぱくの漏出抑制と書いてあります。
腎臓内の血圧が上がると糸球体などの組織を破壊してタンパクが漏出し、更に腎組織の破壊につながります。
これをくい止めるのがセミントラです。
承認申請時の臨床試験では主にIRISのステージ2~3に該当して尿中のUPC(尿中タンパク)が0.2以上の症例を対象として有効性及び安全性を確認したとあります。
実は私も飼い主様が尿を持ってきてくれなかったり、わざわざ外部の検査センターに委託するまでもないと思ったりして、UPCの検査を怠っていました。
またUPCの検査をしないでBUNとCRE だけで腎不全と判断して、セミントラを処方している先生もたくさんいると思います。
今回IDEⅩXさんのカタリストONEを購入することによって院内でUPC、SDMAの測定が可能となり、IRISのステージ分類、尿たんぱく出現の有無が確認できるようになりました。
あともう一つ。
セミントラを飲ませて、尿たんぱくの漏出が減少したのか効果を確認することができます。
効果がないのに漠然と飲ますことがなくなるわけです。
投与量の調節にもつながります。
犬の場合BUN CREの上昇のまえにタンパク尿が現れることがあります。
猫では犬より蛋白尿出現が少ないようです。
でもセミントラって猫で承認取ってるだけ何ですよ。
何で?
ご来院お待ちしております。