今年も始まります。グレードアップした春の健康診断❣
2020.03.02 予防
本当に暖かくなってきました。この調子だと蚊が出てくるのも早いので.フィラリアの予防もぼちぼち始めなければならない時期となります。
皆様もご存じのとおり、フィラリアの予防薬をワンちゃんに投与する前に
間違ってフィラリアが心臓に寄生してないか血液検査で確認するのは当然ですよね。
更にぴゃん動物病院では同時に健康診断をすることもお勧めしております。
健康診断は4つのコースに分かれています。
レギュラーコース
フィラリア検査に加えて、貧血や白血球上昇の有無、肝臓、胆のう、腎臓、膵臓の機能低下の有無などが確認できます。
全部で18項目になります。
シルバーコース
レギュラーコースの内容に甲状腺ホルモン測定が追加されています。
甲状腺ホルモンは5歳を過ぎると低下しだします。
症状は、繰り返す皮膚病、毛が薄くなる、肥満、食欲の低下、顔面のマヒ、尾の先の毛がなくなるなど多種多様です。
ゴールドコース
シルバーコースの内容にレントゲン、腹部エコー、胸部エコーが追加されます。
レントゲンでは気管、気管支の変化、心臓の肥大、肝臓、脾臓の腫瘤、腎臓膀胱の結石,前立腺の肥大、胆嚢炎などがわかります。
腹部エコー検査ではレントゲンでは確認できない肝臓、脾臓、腎臓 副腎、胃粘膜、膵臓、腸粘膜などの組織の異常を描出します。
当院の腹部エコーは17㍋の高周波プローブを装備しクッキリ,ハッキリ画質です。
【小腸】
【脾臓のリンパ腫】
【高齢犬の腎臓】
胸部エコーでは心臓の内部の構造の変化、例えば心臓の筋肉の肥大、心房、心室の拡大、心臓弁の変化などが確認出来ます。
更に今回の胸部エコーではカラードプラ、連続波ドプラ機能を利用して心臓内の血流速度を測定できるようになりました。
【血液の逆流を測定】
耳では聞こえないような逆流も画像ではハッキリと描出できます。
【血液の逆流をカラードプラ法で描出】
また血流速度を測定して数字に表すことによって、病態の進行度を推測して経時的観察することも可能です。
【左心室への血液流入速度の測定】
プラチナコース
ゴールドコースに甲状腺検査が追加されたものです。
昨年はフィラリア検査で来院された方の80%が健康診断を希望され、そのうちの24%の方がレントゲン、腹部エコー、胸部エコー検査も実施しました。
当院の患者さんは本当に意識の高い人が多いです。
ワンちゃんを大切にしていただいていることに感謝しております..
おまけ
酔っぱらいの院長の横でしつこくされても我慢しているデブの^^
彼は12歳のデブ猫、本日健康診断で血液検査をしてみました。
全て異常なし。
今回導入したSDMAも標準値でした。今後17か月はBUN CREの上昇は起こりにくいと予想できます。
酔っぱらいの暖かい手でいつも左右の腎臓に手を当てているのがいいのかな?
病気の予防、治療には血液の流れが関与している事をお忘れなく。
ご来院お待ちしております….